大好きだよ、ネーレウス!~ひたすら泣いた3か月間の話~

終わってしまった。
大好きだったミュージカル「メリー・ポピンズ 」が。
3月の終わりから私の気持ちは常にチェリーツリーレーンにあったのに。もう観に行けないらしい。
千穐楽を迎えてもう1週間近く経つのに、まだ何かにつけてメリポピの台詞を思い出し、曲が脳内を流れるという所謂メリポピロスな日々を送っている。

今までもMAOTOくん(以後、まおとくん/推し表記)が出演するミュージカルが大千穐楽を迎えることはもちろん何度も経験してきているが、今回は特にいろいろありすぎた。
千穐楽の日に寂しさよりも安堵感が上回ったのは初めてだったし、1つの公演期間でこんなに泣いたのも初めてだった。
今はまだ振り返ると泣けてしまうし、苦しいけど、いつか「そんなこともあったなぁ〜」と思い出にできたらなと思う。だからこの記憶が鮮明なうちに書き残しておきたい。


目次


2月のあれこれ

公演期間の話の前に、2/16のこと。
既にキャスト先行(前年11月)でチケットをそれなりに確保していた私のもとに飛び込んできた、「海外スタッフの来日が遅れているため、開幕が延期になります」という文字。
この日の私は別のミュージカル「笑う男」を観るために帝国劇場にいて、開演時間と同じ18時に告知されていたこの情報を知ったのは幕間だった。世界観から半分抜け出せていないような状況で知った、日程変更。どれだけツイートを見ても、サイトの文字を追っても理解できなかった。


そして終演後、ようやく情報を整理し、プレビュー期間が後ろ倒しになり、初日が3/31になること。まおとくんの初めての役付きであるネーレウス役の初日が3/31のソワレになることを把握した。


そして私はこの日に最初の号泣をする。
保育職だった私はどう頑張っても3/31は観劇できなかった。「何で初日が3/31なの?」「推しの初めての役付きなのに、私は劇場で観られないの??」悔しすぎて、でもコロナの影響という誰も悪くない状況に、どこにもその悲しみも悔しさもぶつけられなくて、ただひたすら泣いた。だがしかし、泣きながらも2回目のネーレウスになる4/2マチネのチケットを速攻で確保した。オタクは転んでもただでは起きない。


そしてその6日後の2/22。この日も衝撃のお知らせが飛び込んでくる。「アンサンブルキャストの丹宗さんの怪我によるスケジュール変更」だ。
今の私にとっては「スケジュール変更」という文字がもうトラウマでしかなく、恐怖を感じる文字列になってしまったが、この時は、観に行けないはずだったネーレウス初日が、確保していた4/2マチネになり、初日を劇場で観られる!という気持ちしかなかった。
そして休演だった4/2ソワレが出演になり、マチネを見たらきっとソワレも見たくなるんだろうな〜と4/2ソワレのチケットを追加した。キャスト本人枠の随時チケット受付って本当にすごいシステムですね。


プレビュー初日~推しの怪我まで

そして迎えたプレビュー初日!3/24!
初演を観ておらず、映画も未履修の私にとって初めてのメリー・ポピンズの世界!
まさにメリーの魔法のような世界に気持ちは高まり、こんな楽しい舞台に3か月も通えるの楽しすぎる!最高!!となり、リピチケ(リピーターチケットの略。定価より少し安く買える。)ですぐに3/27のチケットを確保。ここからは1公演見るたびに1公演チケットを増やすという感じで、幕間や終演後にホリプロのチケットサイトを開くのが日課だった。
作品の世界観はもとより、まおとくんの出番がめちゃくちゃ多くて、ダンスをこれでもか!と堪能できて、このミュージカル最高では?という気持ちだったプレビュー期間。
アンサンブルの特性上、作品によって出番の量に差があるし、何せミュージカル初心者の私は、1度見てみないとどの程度出演するのかわからないことが多い。それでもこの作品は14000円を出して観る価値がある作品だと思ったし、14000円でいいの?え?大丈夫?とも感じた。劇中でMr.ノースブルックが「お金の価値は君がそれをどう使うかによって決まるんだ。」と言っていたが、私はこの作品にその価値を見出していたんだと思う。


そして本初日行きたかったな~と思いながらも3/31の仕事を終え、迎えた4/2。
プレビュー期間に本役の長澤風海さんが演じるネーレウスを見ていたこともあり、あの役をついにまおとくんがするんだ!台詞もいっぱいあるし、歌のソロパートまである!!と期待と緊張感でいっぱいだった。
もともと涙腺が緩いタイプのため、ネーレウス登場シーンからもう泣いてしまっていたのだが、ネーレウスの一言目の台詞「君たち」を聞いて、あ、ちょっと緊張してるのかな?と思った自分に、声でそんなことも感じるようになったんだな~と少し嬉しかったことを覚えている。
本役とは違う、まおとくんならではの、まおとくんにしかできないネーレウスがそこにいて。カテコで2列目だけど、メリーとバートの間のセンターに立つ姿を見て、号泣した。本当にカッコよかった。


初めての役付きをこの目でちゃんと見られた嬉しさと、舞台で輝いていた推しの姿に天国にいるかのような気持ちだった私。ソワレに向けて何かを口にしようとヒカリエをうろうろしながら、エスカレーターに乗ったタイミングでふとTwitterを見て、一気に地獄に突き落とされたような感覚だった。

怪我…?え?何?どういうこと?公演中に怪我…?

自分も号泣していて、ちゃんと見れていなかったのかもしれないが、私が見ている限りでは怪我をした素振りは全くなく、え?カテコまで舞台に立ってたよね?踊ってたよね?という気持ちだった。

初の役付きおめでとう!すごくカッコよかった!とのんきにツイートしていたことが一気に申し訳なくなり、ごめんね。勝手に盛り上がってて申し訳ないという気持ちだった。
たしかこの時点でソワレの開演1時間前とかだったかな。正直そこからの記憶はあまりない。怪我ってどの程度なの?え?大丈夫なの?え?ともうすっかり食欲もなくなり、気づけばソワレの時間が迫っていた。
推しが出ないからといって、このチケットを無駄にはしたくないとオーブに行ったが、正直、この回が1番しんどかった。


ロビーのいたるところにキャスト変更のお知らせが貼られており、推しが出演しないという現実を突きつけられた。どれだけ我慢しようとしても涙が止まらず、ロビーの片隅で開演前から泣いている怪しい人になっていた。
こういう時に、一人観劇、そしてアンサンブルのファンは辛い。この会場にいる大多数の人がキャスト変更に特に何も思っていないんだろうな~。というのがわかってしまう。

ハンカチを片手になんとか着席し、幕が開いたものの、もうすでに4公演観劇していた私の視線は自然と推しがいるはずの場所に向かい、違う。あ、そうだ。いないんだった。を出演シーンの度に繰り返していた。頭では理解しているはずなのに、気持ちは全くついてきておらず、ずっと泣いていた気がする。そしてこの日推しの枠に入ってくれたスウィングが、推しと仲がいいかずきくん(東間一貴くん)で、まるでまおとくんの想いも背負ってくれているかのように、全力で踊っている姿を見て、余計に泣いた。
幕間に何かしら情報が上がっていないかとロビーで検索するも、公式からも本人からも何のお知らせもなく、2幕もただ泣きながら見た。どうか軽傷であってほしいと祈り続けていた。

結局この日は公式からも本人のSNSからも何のお知らせもなく、次の日のソワレもキャスト変更のお知らせが出たのみだった。本人のインスタのストーリーが更新されたのが3日の夜。とりあえず本人からの更新があったことに安堵したものの、怪我について何も触れておらず、心配が消えたわけではなかった。


魔の月曜日

そして4/4(月)16:00。ここから毎週月曜日の夕方を迎えるのが怖くなる日々が始まる。

「怪我のため、当面の間出演を見合わせることになりました。」

はじめは、この1週間休演して、その翌週には復帰できる程度の怪我なのかな?と思っていた。それでも『当面の間』という表記が怖くて、もしかしたら休演期間が延びるかもしれないという覚悟は決めた。

この初めの1週はルンルンでチケットを増やしていた時期だったので、推しがいない公演を2回観た。 「この公演にはもともとまおとくんは出ていません。私は作品を観にきました。」という気持ちでオーブに行ったが、キャストボードに名前がないことも、舞台のどこにも推しがいないこと、声がきこえないことにも慣れる訳なんてなかった。ネーレウスが登場する度に、たった1回しか見ていないまおとくんのネーレウスが脳内再生されていた。
4/9(土)ソワレで、これで私が推しをいない公演を観るのは最後になりますように!次に私が劇場に来るときには、推しが復帰していますように!!と願って、劇場を後にした。


そして迎えた4/11(月) 17:00。

「怪我のため下記期間の出演を見合わせることになりました。」

なんとなく復帰はまだきっと無理だろうな~と思っていたことと、自分勝手だが、この1週間のチケットを持っていなかったこともあって、この日は少し冷静だった。
ただ、表記が「当面の間」から「下記期間」に変わったことで、もしかしたら、翌週の4/19から復帰できるのかな?という淡い期待を抱いていた。そして本人のツイートに初めて「心は元気です」という文字があり、意味が分からないぐらい泣いた。

この日私は実家に帰るための高速バスに乗っていたのだが、もし仮に4/19から復帰なら、東京に戻らなきゃ!復帰公演はこの目で見届けたい!と、自分のスケジュールと何度もにらめっこしたが、正式発表を待ってからにしないと!とどうにかして冷静さを保っていた。


そして翌週。4/18(月) 16:00。

「怪我のため下記期間の出演を見合わせることになりました。」

そろそろ復帰できるのかな~と勝手に期待していた分、まだ無理だったか…と落ち込んだ。自分が勝手にもしかしたら…と思っていたせいなのは分かっていてもしんどかった。

そして、4/23(土)ソワレ。2週間ぶりの観劇。 2週間ぶりのメリーポピンズはすごく楽しくて、心が洗われたようで、やっぱりこの世界が大好きだ!と思ったけど、やっぱり推しがいない寂しさには勝てなかった。
コンスタントに会えると思っていた期間に会えなくなること、そしてSNSにも全く登場せず供給が0に等しいこと。この寂しさは測り知れなかった。


復帰発表・舞台復帰

そして迎える4/25(月)。
この日は16時にも17時にも公式からのツイートがなく、これはもしかして?と期待する気持ちと、期待したら違ったときに余計にショックだから期待しちゃダメ!!という気持ちが交錯し、もう情緒不安定だった。
そして公式から別件のツイートが上がり、これはしれっと明日から復帰なの?もうチケット確保していい??とまで思っていた。この2時間ソワソワずっとTwitterと公式HPを行き来していた。

18:00。

ようやく更新されたツイートで、翌日からのアンサンブルとしての復帰と東京公演期間中のネーレウス役がなくなったことが確定する。
もちろんネーレウス役が東京ではもう見られないという悲しさはあったが、それよりも復帰する!舞台に立つ推しに会える嬉しさが大きすぎて、急いで翌日のチケットを確保した。決断力と行動力とフットワークの軽さは長年のオタク人生の賜物だと思う。


4/26(火) 13:00公演。


キャストボードに名前があるだけで嬉しかった。


幕が開いて、舞台に立っているのを見ただけで泣いた。


この日はまだ交代で出るのを知らなかったから、1シーンごとに出てくるかソワソワしつつ、「まだ激しい曲は踊れないんだな~」と自分で納得しながら見ていたし、出演シーンが少ないことで、泣き止む時間をもらえたようで、助かっていた。
でも、2幕ラストの♪どんなことでもできるのスターライターはもう号泣だった。そもそもこの曲の歌詞がめちゃくちゃ良くて、「どんなことでもできるから大丈夫だよ!」って言われているようで、推しが休演していた期間もよく泣いていたが、本人が踊っている姿を観ながら聞くともう涙が止まらなかった。
この曲の振り付けで、めちゃくちゃ綺麗にターンする推しを見たときに、「私が大好きなまおとくんがいる。帰ってきてくれた。やっぱりまおとくんの踊り方が1番大好きだ。」と思えて、カテコまで泣き通した。推し自身もカテコから号泣していたらしいが、紗幕の後ろでアンサンブルの皆さんに囲まれている姿を見て、自分がそれ以上に泣いたため記憶があまりない(笑)

この日からSNSにも推しが登場するようになり、インスタライブもあり、供給過多で死ぬんじゃないか?ってぐらい、幸せな1日だった。それと同時に、何もかも当たり前じゃないんだ。いつ何がどうなってもおかしくないんだ。後悔しないように、今できる限りのことをしたい。と改めて感じた。


ダンスナンバー復帰

そして復帰2週目。
5/3公演で、まおとくんがスパカリにいたらしい…カテコのスパカリも踊っていたらしい…とのことで、Twitterを大捜索し、上がっているカテコ写真を見て、本当にいる!!スパカリ踊るところ見られるかも!と思って行った5/4マチネ。
でもスパカリで登場せず、あれ?昨日のは見間違いだったのかな?怪我する前のカテコの写真だったのかな??と半信半疑になりつつ、マチソワ出演の日は踊らないのかな~?と自分なりの理由を見つけて、自分を納得させた。たとえステージにいなくても、推しの歌声は聞こえてきて、きっと影コしてる!と思えたことも救いだった。


その翌日。5/5マチネ。
この日は、以前にチケット取引でお世話になったお父様(川口竜也さん)ファンの方に誘ってもらい、初めて、誰かと一緒に観劇するメリーポピンズだった。
1回しか見ないから立ち位置を教えてほしい!と言われて、開演前に話をしていたのだが、前日のこともあって、今日もマチソワ出演だし踊らない回かもしれない。と伝えた。勝手に期待して余計に落ち込むのが嫌で、今日も踊らないんだろうなと自分に言い聞かせていた。


そして1幕中盤。おしゃべりのお店。
出てこないと思っていた推しが下手から登場し、え、出てきた…!!と、登場しただけで泣いた。アンサンブルのキャスト同士でわちゃわちゃする、その中に1か月ぶりに見る推しの姿があって、ただ嬉しかった。
そして登場から泣き始めてしまった結果、スパカリを歌いだす頃にはもうグズグズに泣き、バートとアンサンブルのリプライズの時には涙で視界が歪んでいた。スパカリってこんなに長かったっけ?もう無理だよ~助けて~と思ったのはこの日が初めてだった。
楽しいはずのスパカリで大号泣する私に、隣の人が不審そうにしていたのは何となく感じ取っていたが、この日、隣りで一緒に泣いてくれる人がいたのは本当にありがたかった。これは泣かないの無理だよ…と2人で幕間も泣いていた。


さらに2幕。Step in Time。
ダンスナンバー復帰はスパカリだけだと思い込んでいたが、幕が開いて映った立ち位置の影がスウィングのねおくん(大井新生くん)ではなく推しに見えて。え?嘘でしょ?ステッピンも復活なの?嘘だ。え。本当に?って思っている間に、推しが目の前にいた。
足を怪我していたということを把握している上でのタップダンス。そして10分近い楽曲に、大丈夫かな…無事に最後まで踊り切れますように。という心配の気持ちが正直大きくて、祈るような気持ちで見ていたが、そんな心配は全く必要なかった。
いつものキラキラの笑顔でダイナミックに踊り、そして誰よりも高速で綺麗にダブルを決める推しがそこにいた。
やっぱり自分は踊っているまおとくんが大好きなんだと、舞台に立ってキラキラ輝いている姿を見られるのが何よりも幸せなんだと思った公演だった。


この日が二度めましてだったのに、公演後にまおとくんと川口さんの話でソワレも終わるような時間まで盛り上がったことも含め、この日は最高の1日だった。

翌日の6日もダンスナンバーありで、ようやく泣かずにスパカリとステッピンを堪能し、千秋楽だし踊るかな?と思っていた8日はダンスナンバーなしのパターンだったけど、気持ちは晴れやかだった。
東京千秋楽の舞台に立っている姿が見られたこと。ちゃんとこの舞台に帰ってきてくれたこと。それだけで幸せだった。


大阪公演までの日々

東京千秋楽後の推しのインスタライブで、大阪からネーレウス復帰の可能性があるということを悟った私。
この時点で、大阪公演でのネーレウス役の予定は全部で5回。そのうち3回のチケットをすでに確保していた私は、え?あと2回とか行くしかないのでは?となり、大阪公演初日から観劇するスケジュールの確保に追われた。おけぴで初日のマチソワ2公演とも、前列のめちゃくちゃいい席を譲ってもらえたのは本当に運がよかったな~


きっと劇場入りして舞台稽古始まらないとスケジュール出ないんでしょ?発表なんて待ってられない!といろいろ動き出している間に、思ったよりも早く大阪公演のアンサンブルスケジュールが発表されて、大阪公演のネーレウスが4回になったり、初日からのアンサンブル枠完全復帰が決まったり。
でも、完全にチケットも交通手段もホテルも抑えていた大阪公演前日の「キャスト出演スケジュール変更のお知らせ」が1番怖かった。
もうツイートを見ただけで心拍数上がって、え?嘘でしょ。お願い。ってなった。落ち着いて見たら、まおとくんのスケジュールは何も変わってなかったんだけど。
あとこの大阪公演の頃には、アンサンブルのスケジュールを見て、スウィングの方がどこの枠に入るかとかも何となく把握できてたのが面白かった。もはやスウィングの方たちの全パターン見たい!!になってたアンサンブル大好き人間。 1人で4枠とか5枠とかやっていらっしゃった、メリーポピンズのスウィングの方たち、本当に凄すぎて尊敬する。


アンサンブル完全復帰

そして大阪公演初日。5/20マチネ。
4/2マチネぶりに彫像アドニスで登場して、ジョリホリ踊ってるのを見たときは、まあ泣くしかなかった。1か月半も推しの姿見てなかったからもはや新鮮だったけど、見てると「わぁ~!そうそう!この表情!!」とかって、推しの好きな表情とかを思い出してたから、なんか自分でその記憶の引き出し開けないようにしてたのかな~とか思ってしまった。
ダンスに詳しい訳じゃないからあれだけど、私はまおとくんが踊るバレエ要素強い曲が本当に好き!!というかまおとくんの踊り方が大好き!
この大阪公演ぐらいからスパカリとかステッピンを純粋に楽しめるようになってたな~って思う。余計なこと考えて泣くってことがやっとなくなってた。


ネーレウス復帰

5/25ソワレ。ついにきたネーレウス復帰公演。
そんな回なのに、システム調整で開演が押したり、始まったものの帽子掛けがぐにゃぐにゃになっちゃうわ、銀行シーン手前で数分ストップになるわで、このまま幕が下りちゃうんじゃないかってビクビクしながら見ていた日。
ネーレウスが登場しただけでもちろん泣き、台詞の一言目とジョリホリのソロパートで泣いて、推しのネーレウスが観られている嬉しさで泣いたかと思えば、「僕どこにも行かないから」「ぜっったいね」のセリフがめっちゃ心に刺さって泣いたり、ジェーンとかジョージの「ネーレウス」のセリフで泣いたり。まあ結局泣いてたんだけど。
4/2に観たときと比べたら作品の時代背景とか、それぞれの登場人物の心情の変化とか、いろんなことへの理解が深まった状態で観るまおとくんのネーレウスは、もう台詞の一つ一つが刺さって、本当にダメだった。ひたすら泣いた。
この日のアフタートークブラザートムさんがこの作品の主役は誰なのかって話をしていて、「ネーレウスのストーリーでもある」って言葉を聞いて、そんな役を担っているまおとくんのことが誇らしかった。


カテコの紗幕が下りた後に、カンパニーの皆様に大きな輪で囲んでもらって、そのセンターで得意なジャンプとかピルエットをしているまおとくんがこの目で見られたのは本当に幸せな時間で、かけがえのない一瞬だった。あの景色はきっと一生忘れない。
「ああ、これで本当の意味でチェリーツリーレーンに帰ってきたんだな。これで完全復活なんだな。」って思えた公演だった。


その後、5/30はセンターから、6/3はベンチの目の前の最前列からネーレウスが観られて、回を重ねるごとにどんどん良くなっていくまおとくんのネーレウスに嬉しさと、もっと見たかったなぁ…もっとたくさんの人に見てほしかったなぁ…というちょっとだけ悔しい気持ちと。 大貫バートとのやり取りも見たかったので、本当にいつかまた再演決まりますように!!(というかいつかで言うならばバートも観たいけどね。)


そして6/4ソワレ。ネーレウスの千秋楽。
もうネーレウスとしてチェリーツリーレーンを生きることを楽しんでいる感じで、すごくよかった!!この日はジェーン役の真菜ちゃんにいっぱい泣かされて、ジェーンと山路パパとネーレウスの関係性というか、それぞれの台詞にいっぱい泣いたなぁ…。
大阪後半からかなぁ…山路パパが「ネーレウス…ネーレウスのお父様は誰かって聞いたよね?」って言葉詰まらせるようになってて!!もうここで毎回泣かされてた。山路パパほんとずるい。


この日のラストの「どんなことでもできる」でネーレウスが登場してきて、センターで側宙するんだけど、その着地を失敗してて。
文字通り息を呑んだし、一気に怖くなって。え?嘘でしょ?あと2日だよ??大丈夫??ってもう一気に心配モードになっちゃって。正直その後のシーンの記憶が曖昧です。
復帰しているとはいえ、怪我が完治してる訳じゃないとも言ってたから、もうほんとお願いだから、更に怪我してませんように!!あと2日舞台に立てますように!!あんな想いはもうしたくないし、して欲しくないよ!!ってもう一気にいろんな気持ちが駆け巡ってた。


でも、その日のカテコの紗幕下りた後にスペースあるところでいつものピルエットと側宙のやり直しをちゃんと成功させてて。「大丈夫だから心配しないで。」って言われてるみたいで、逆に涙止まらなかったし、この大丈夫だって安心してからのほうが泣いた。
泣き出したら止まらなくて、ホテルまで帰る道も泣き続け、道を何度か間違え(笑)、ホテルの部屋にたどり着いたら着いたで、誰にも遠慮なく泣けるから号泣して。ほんと目の前で失敗するところを見るほど怖いものないなって思った。怪我に繋がらなかったからよかったものの、私のメンタルを持っていくには十分すぎて。翌日の同じシーン、ネーレウス役は別の方だったのに、曲中に突然、前日のこと思い出して怖くなってたし。


しかも普段なら終演後30分ぐらいでSNS更新くるのに、その日はなかなか更新なかったから、もう怖さ倍増で。でもツイート内容も普段と変わりなかったから、大丈夫ってことだよね。って自分に言い聞かせて。


その結果、前楽はちょっとだけ心配しながら観劇してました。踊るの見てて、大丈夫なんだろうなって思えたけど。
前楽は泣かずにずっと観てたのに、カテコで、その日が大千穐楽だったねおくんのところに一目散に行ってた姿と、そのままロバートソンアイ役の石川新太くんのところ行って、みんなで抱き合ってもみくちゃになってる姿を見て、NEWSIESチームじゃん…って思って泣きました。もう私の涙腺緩すぎて…!!
NEWSIESに出演してるまおとくんも近いうちに絶対観られますように!!!!!


千穐楽はとにかく楽しかった!!
あの大千穐楽にしかない空気感なんなんだろうね?客席、全員リピーターしかいないの??ってぐらい、手拍子を始めるタイミングも一旦止めるタイミングも完璧で、客席も盛り上がってるのが分かって、本当に楽しかった!!
そして、何よりもその大千穐楽のステージにちゃんと推しがいて。キラッキラの笑顔で歌って踊って、チェリーツリーレーンを生きているのが観られて、本当に幸せだった。


普段だと、大千穐楽の日って、これでもう観られないんだ…って寂しさがすごいんだけど、今回に限っては、無事に大千穐楽を迎えられる嬉しさと安堵感がいっぱいで。舞台に立っててくれてありがとう!この大千穐楽の舞台に立てて本当によかった!!という気持ちでいっぱいだった。


最後に

メリーポピンズ の3ヶ月間。
まさかこんなに泣くことになるとは思わなかったし、推しがいない公演を見ることになるなんて思わなかったし、大阪公演にあんなに行くことになるとも思わなかったし、もうなんだかいろいろありすぎるぐらいあったけど、全部なかったことにはしたくないし、全部ちゃんと覚えておきたいのでここに残しました。
何もかもパーフェクト♪とは言えない3か月だったし、もちろん怪我による休演期間はないほうがよかったんだろうけど、それでもその期間があったからこそ、段階を踏んでの復帰を毎回喜べたし、当たり前のことなんて一つもないんだなって、そして私も強くならなきゃいけないんだなって思えたから。そして改めて、私はこんなにもMAOTOくんのことが大好きなんだなって。自分が思っているよりも自分の気持ち揺さぶられてて、私の中でこんなにも存在が大きくなってるんだなって思わされたから。だから悪いことばっかりじゃなかったって思う。とっても大事な大事な3ヶ月間でした。


そして今回、初めての役付きアンサンブルとして舞台に立つ姿が観られて、本当に嬉しかったし、その初めてがネーレウス役で本当によかったなと思いました。


動きの一つ一つが綺麗で、自然体で、ちょっとお茶目で、それでいて儚げなネーレウスを生きるMAOTOくんが大好きでした。


大好きだよ、ネーレウス!!
ありがとう!